糸のはなし

皮革用縫い糸は色々な種類がある。
糸の種類、色、太さ、様々で、革を革小物に組み上げていく工程で無くてはならない存在であり、
ステッチという革小物の見た目にも重要な役割を持っているのです。

今私が使っているのは99%、いや100%が一番最後に紹介する糸なんだけれど、せっかくだからと昔使っていたものなど道具箱から引っ張り出してみた。ちなみに糸が散らばった机の上はまだ片付けていない。

初っ端の写真が超絶ブレ写真で申し訳ないけど、撮り直す気力は私にはもうないので、あえてのブレと捉えて頂きたい。
おそらく「レザークラフト 縫い糸」の類いでググると一度は出てくる糸がこれ。
(実際にぐぐってみたらちゃんと上位に出てきた)
私も例に漏れずレザクラを始めた頃に一番最初に買った糸がこれ。
エスコード麻手ぬい糸。
質感は糸。THE・糸。レザクラではこれに蝋引き用のロウを数回こすりつけて蝋引き糸にして縫い始める。
ちなみに私はこの蝋引き作業が大変苦手で、ロウに糸をあてがい、指で抑えて糸を引くわけだけど、これが非常に怖い。
摩擦でいつか手が引きさかれるのではとヒヤヒヤしてしまうし、そもそもロウのニチャつきが苦手。
レザクラ超初期で使っていたから私の技術の問題もあるけど、結構切れやすかったように思う。

 

みんな大好きビニモさん。ダブルロー付けのターコイズの1番(だったと思う)
なんとなく個人的な感覚だけど、バランスが取れていて太さや色も豊富で人気が高いんじゃないかなと思う糸。
違ったらごめんなさい。
これも蝋引き糸なんだけどすでにたっぷりロウが引いてあって、自分で蝋引きしなくても良いので楽ちん。
でも私はやっぱりニチャつきが苦手。余分なロウをしごいておとしても苦手。
そもそも私の革小物は縫い穴のピッチも幅も狭いので蝋引き糸だととても縫いにくい。
これは色に惚れてかったやつ。こちらも初期の作品では結構使った気がする。
キャメルや黒の革と色がよく合うのであーる。

 

こちらはいわゆるジャケ買い的に買って試しに使ってみた糸。見た目が可愛かった。
名前忘れた糸とカラー革てぬい糸。
左のはすごく好みの黄色というか辛子色で、本来はミシン用と書いていた気がするけど手縫いでも割といい感じだった。
ただやっぱりちょっと細い。そりゃそうだだってミシン用だもん。
カラー革てぬい糸はカラーバリエーションが豊富で何色か使っていた。
こちらはロウではなくてポリエステル100%の糸を樹脂加工しているという糸。
なのでロウのニチャ感はない。ヨリが割と残っているというか、繊維感のある糸でなかなか使いやすかった。
使っていて切れたことはほぼなかった。

 

そしてこれが私が愛して愛してやまないフジックスのMOCHITE。
もう私はこの糸でしか革小物は作らん!!といっても過言ではないほどこいつがいないと何も作れないと思う。
こちらもポリエステル100%の糸に特殊樹脂加工とやらを施しているらしい。特殊・・謎・・かっこいい・・
先程のカラー革てぬい糸よりも糸感というか繊維感がなく、どちらかというと樹脂感の強い糸で、ツルツルとしていて滑りもよくとても丈夫な糸。もちろんニチャ感はゼロ。
私が作る革小物のピッチや幅の狭さにピッタリハマり、とてもきれいな縫い上りになる。
そして手芸屋さんなどの店頭で見かける小さい方は、パッケージもとてもおしゃれで可愛いし、私の中ではまさにパーフェクトの糸なのだ。
店頭で買っていたときはコスパだけがネックだったけど、ついに大容量版を見つけ、そこもカバー。ハイ完璧。
MOCHITEくんの出現により上記の他の糸は全く使わなくなってしまったのだけど、ステッチに色きかせたいとか、
ピッチ広めにしてレザークラフト感というか手縫い感を強くしたい、ワイルドに仕上げたいなどのときはまた使うかもしれないなぁと思う。
(実際4mm幅パンチで開けた穴にMOCHITEを使うと、若干太さが物足りず間延びして見えなくもない。)

なにはともあれ私はMOCHITEを愛している。フジックスさん今後とも一生お世話になります。